皮膚のことが知りたければ、傳田光洋の『皮膚は考える』

友達から読んでみない?と一冊の本を渡された。”皮膚は考える?”というと、まあいいから読んでみてといわれた。せっかく貸してくれたので読まないわけにいかない。しかし、序論から、すっかりはまってしまった。さすが私の友達です。

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触ったり、つまんだり、掻いたりと物理的に自分を認識できるのが皮膚です。寒さ、暑さなどの環境の変化を感じてくれるのも皮膚です。人に見られるのも皮膚です。そんな大事な器官なのに、皮膚のこと、皮膚の能力を知りませんでした。

皮膚を良く知れば、女性の方は化粧品選びのヒントになります。また、アトピー性皮膚炎の方には治療のヒントが見えます。

著書は皮膚は単なるバリア機能だけでなく、身体全体の機能にも影響するホルモンなどの内分泌系、さらに免疫系にも重要な影響を及ぼしていることに述べている。最後の章では、皮膚への施術が多い鍼灸などの東洋医学についての新しい考察をしている。

『皮膚は考える』:傳田光洋

著者は京都大学の工業化学、分子工学を専攻し物理化学者です。資生堂ライフサイエンスセンター主幹研究員です。著者の研究を通して皮膚を述べた本で、けして化粧品によった内容ではありませんが、読み終えて、資生堂の化粧品を”あるワード”で検索すると、なるほどと思う化粧品がありました。

「岩波科学ライブラリー」なので、専門用語が多く出てきますが、実験に基づいた論理的な説明がされていてる。

目次

  1. 皮膚は最も大きな臓器「外蔵」である
  2. 電気仕掛けの皮膚機能
  3. 情報伝達物質を生み出す皮膚
  4. 皮膚はセンサーである
  5. 皮膚は脳である
  6. 身体の健康、こころ健康も皮膚から

まず皮膚の階層構造について詳しく解説されている。

始めの章に、皮膚の一番大事なバリア機能、角質について興味深いことが述べられている。

環境と角層のバリア機能が変わる

環境湿度が低い場合には角層は厚くなって、バリア機能は当然高くなり、乾燥した環境に適応する。逆に高湿度環境にさらされていると、角層は薄くなりバリア機能はわずかに低くなるそうです。

女性の複雑な化粧品類は男には理解できませんが、妻は本当に自分にあった化粧品を使っているのだろうか?という疑問です。皮膚の機能を知れば、もっとシンプルで良い化粧品があるのでは?

皮膚は電池なっている

皮膚は電池になっている。皮膚の裏を基準にすると100ミリボルト近いマイナスの電圧を持っているそうです。そんなに小さい値ではありません。

この電位差はイオンポンプと呼ばれる分子装置によっていることを詳細に述べて、アトピー性皮膚炎、老人性乾皮症の皮膚には、この電位差がなくなっているそうです。つまり電池切れです。

つまり、イオンポンプーATMエネルギー源のミトコンドリアが弱っているのでしょうね。老化と言えばそれまでですが、どうしたらいいのでしょうか。

著者は資生堂の研究員ですから、皮膚表面にマイナス電圧を与えるファンデーションを開発したようです。

詳細は本書をお読み下さい。

傳田光洋の皮膚の本は名著でした。

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