『一行バカ売れ』:川上徹也(コピーライター)
一日どれぐらいの「キャッチコピー」を目にしているでしょうか。テレビ、雑誌の宣伝、本の帯、WEB、メルマガ、電車広告と、視線の先に「キャッチコピー」がある。そして、ついその先を読みたくなる名キャッチコピーがある。そして、どうしたらあんな「効果ある一行」を書けるのだろうと思っている。
『一行バカ売れ』
「売れる言葉」には法則があるようです。ヒットした「キャッチコピー」の裏話などを交え、「売れる言葉、効果ある一行を書くための法則」をシステマチックに説明しています。「いつも手元に置いて参考にしたい、そんな一生ものの一冊です。
引用、紹介されている「キャッチコピー」の一部
引用されているヒットした「キャッチコピー」の背景を読むだけも面白い。話のネタになります。
- 「落ちないリンゴ」:台風で落ちなかったリンゴを売りさばくためのコピー、受験生にヒット。
- 「ハンカチ以来パッとしないわね、早稲田さん」vs 「ビリギャルって言葉がお似合いよ、慶応さん」:早慶戦のポスター、六万人を超える大入り満員。
- 「今となっては素朴でも、昔はこれが贅沢だったんだ」:あんドーナツが飛ぶように売れた。
- 「ポケットに1000曲を」:Appleは「ニュース」をアピール。
- 「本屋ですが、ベストセラーはおいてません」:地下鉄心斎橋店のコピーで知名度アップ。
- 「味は料理店並み。手間はインスタント並」:女性客が群がる「焼あごのだし」。
- 「お口でとろけて、手にとけない」:M&M’Sのチョコレート
- 「ダイソン。吸引力の変わらない、ただ一つの掃除機」;日本市場でのブランド力を確立。
- 「いつかはクラウン」:高級車、感情ベネフィットに訴求した一行。
- 「一目で義理とわかるチョコ」:バランタインデーでいかにも「義理チョコ」が大ヒット。
- 「キスより、濃厚。」:チョコレートのCMキャッチコピーが話題になる。
- 「私、一ヶ月で可愛くなれますか?」:女性雑誌の表紙のキャッチコピー。
「売れる言葉」の法則
「売れる言葉」の書き方について、体系的に説明しています。
言葉を強くする2つの方法
- 常套句をさける
- 言葉の組み合わせを考える
スルーされないための大原則
受け手に「自分と関係ある」と思ってもらう
- 「言葉を見つける」-What to say
- 「短く的確に言い表す」-How to say
「言葉を見つける」-What to say
- ニュースを知らせる
- 得することを提示する
- 欲望を刺激する
- 恐怖と不安でやさしく脅す
- 信用を売りにつなげる
「短く的確に言い表す」-How to say
- ターゲットを限定する
- 問いかける
- 圧縮して言い切る
- 対比&本歌取り
- 誇張をエンタメ化
- 重要な情報をかくす
- 数字やランキングを使う
- 比喩でひきつける
- 常識の逆を言う
- 本気でお願いする